心と体に優しいストレスへの対処法12話

心と体に優しいストレスへの対処法12話

1.朝起きた時が一番疲れている時は

 

朝がスッキリ起きられない。
仕方なしにいつも起きてはみるものの、朝起きた時が一番疲れている。
そんな時ってありますよね。
朝からかったるい、だるくて仕方がない。
そんな時は、
“脇腹をつまんでみて下さい”
しっかりとつまんで、左右に引っ張ってみましょう。
息を吐きながら、つまんでいる手の力をゆっくりと抜いていきましょう。
これを何度か繰り返していると、お腹が温かくなって来ます。
すると自然と落ち着いた気分になり、だるさもいつの間にか消えているでしょう。
なぜ、脇腹をつまむと良いのでしょう?
簡単に説明させていただくと、仕事などに集中する時に同じ姿勢を維持するには、体が微妙に揺れ動きながらバランスを取る方が疲れません。
微妙に揺れ動くことで、同じ筋肉にばかり負担がかかるのを防ぐことが出来るからですね。
その時の要になるのが腰椎で、それを支えるのが脇腹の筋肉です。

 

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ところが、パソコン仕事などで長時間同じ姿勢を続けていると、腰椎の動きが固くなって来ます。
すると、腰、背中、肩、首と全身の筋肉が緊張し、脇腹の筋肉は逆に力が抜けたような感じになってしまいます。
脇腹の筋肉は胃腸の位置を正常に保ち、その働きにも影響を及ぼします。
ところが脇腹に張りが無くなると、ポッコリとしたお腹になり、胃腸の働きも悪くなります。
胃腸は人の体のエネルギー循環に重要な場所。
特に、寝ている間から朝にかけて上手く活動出来ないため、朝起きた時が一番疲れているといった状態になってしまいます。
脇腹の筋肉を引っ張って、本来の働きを呼び覚ましてあげることで、胃腸の働きも良くなり、全身にエネルギーが回り始めます。
座っているだけで、腰が疲れる。
休んでいる時が一番だるい。
こんな症状を和らげるのにも、脇腹の筋肉を引っ張ると効果的。
簡単にできるので、ぜひ試してみて下さい。

 

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2.行き詰りを感じた時には?
日々、目標や夢に向かって前進していると、いつの間にか行き詰まってしまうことがあります。
大きなことをやろうとしている訳では無く、ちょっとした仕事などでも、急に何をどうして良いのかわからなくなってしまった。
そんな時には、
“頭の後ろで手を組んでみましょう”
そんなことなら、無意識のうちにやっている!!
ならば、それで良いでしょう。
ただ、あまり頭の後ろで手を組んでいる姿勢は、人から見て褒められたものではありません。
人目を気にして、頭の後ろで手を組むような姿は見せないようにしている時も多いのでは?
誰も見てない所、見られても問題が無いところで、少し頭の後ろで手を組む時間を持ってみましょう。
方法は簡単です。
椅子に寄りかかって、両手を組んで頭の後ろに当てます。
そのまま首を後ろに反らして、少しだけ戻します。
後頭部から首にかけて少し温かみを感じるまで続けてみましょう。
なぜ、行き詰まりを感じた時に、頭の後ろで手を組むと良いのでしょうか?

 

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行き詰まり感を感じている時には、緊張が続き胸が固くなってしまっています。
胸が固くなってしまうと呼吸が浅くなってしまいます。
呼吸が浅くなると、自律神経のうち人を活動的にさせる交感神経の働きにバランスが偏ってしまいます。
交感神経とは、人間が自然界で過ごしていた頃、狩りに集中するために働く神経。
つまり、獲物のことに集中するため、他のことに意識が向かなくなるようになってしまいます。
行き詰まり感を感じるのは、このような時。
知らず知らずの間に、視野が狭くなっている時です。
頭の後ろで手を組んでいると、後頭部から首の緊張がゆるんできます。
すると、背中から胸の緊張も緩んで、深くゆっくりとした呼吸が回復して来ます。
呼吸が回復して来ると、自律神経の働きのバランスも元通りになり、視野が広がり行き詰まり感も解消されて来るという訳です。
“行き詰まり”は“息詰り”
どうしても、新しい考えが浮かばない時や、現状の先が見えなくなってしまった時に、参考にしてみて下さい。

 

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3.集中力を効果的に回復させるには
インターネットを通じて日々、膨大な情報に接していると、集中力が続かなくなってしまいがち。
メールやLINEをチェックしていると、なかなか一つのことに集中出来ません。
どうしてもやらなけばならない作業に追われているのに、なかなか続かない。
そんな時は、この方法が効果的です。
“あくびをする”
どうしても集中力が切れてしまうと感じた時には、思いっきりあくびをしてみましょう。
あくびって、眠い時や退屈な時に出るものなのに......
なぜ、それで集中力が効果的に回復するの?
そう思ってしまいますよね。
説明させていただくと、集中しなければならないのにどうしても出来ない時には、決まって首の周りやあごの筋肉が緊張しています。
これらの筋肉の緊張は全身に波及し、自律神経のうち人を活動的にさせる交感神経の活動が高まりっ放しになってしまいます。
適度に活動的になるのは良いのですが、あまりにも緊張しすぎると!
頭が常に高速回転し過ぎて、オーバーヒートしたような状態になってしまいます。

 

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こうなると、少しでも気になることがあると、すぐにそちらに意識が取られてしまい、なかなか一つのことに集中出来ません。
自分で自分自身をコントロールできなくなってしまうのですね。
あくびは、この早くなり過ぎた頭の回転を、適度な状態に戻すのに非常に効果的!!
口を大きく開けることで、緊張し過ぎたあごと首の筋肉がゆっくりとストレッチされ、適度な状態に緩みます。
あごの筋肉は人体の中でも特に強い力がある場所なので、ここがゆるむとリラックス状態が全身に波及します。
全身の緊張が緩むことで、強くなり過ぎた緊張状態が適度に緩み、自律神経の働きのバランスも集中力を保つために程好い状態に調節されるのです。
あくびの出し方は、口をすぼめて鼻の下を伸ばすような感じで大きく口を開けてみましょう。
自然とあくびが出そうになったら、思いっきりあくびして下さい。
涙がどんどん出るくらい大あくびをした後は、思いっきりリラックスした状態になり、集中力が回復します。
あくびが出るのは、たるんでいる証拠、と昔は怒られたものです。
今でも人前であくびをするのは、決して良い印象では無いかも知れません。
しかし、今と昔では生活環境が違い過ぎます。
ほとんどの人は、たるんでいるどころか気が引き締まり過ぎていて、なかなか集中力を発揮出来なくなっているのです。

 

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なので、気を引き締めるのではなく、適度に緩めることが大切。
気を引き締めようとすればするほど、余計に何事にも集中出来なくなるといった経験は、誰にでもあるでしょう。
それがその証拠です。
最初は、意識してあくびを出すのは難しいかも知れません。
ですが、慣れれば出来るようになります。
思いっきり大あくびをして、集中力を回復させて、日々の活動に取り組んでみて下さい。

 

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4.つらくて動けなくなってしまったら
どんなに孤独が好きな人でも、人は人の中でしか生きられません。
人との関わりの中で生きている以上、誰でも様々な立場や境遇に遭遇します。
誰も自分のことをわかってくれない。
周囲の人から誤解されたり、嫌がらせや誹謗中枢を受けてしまう。
周りに居る人たちがみんな敵に見える。
普段は大勢の仲間に囲まれていたのに、困ったことが起きると誰も居なくなり、裏切られた気分でいっぱい。
数え上げればきりがないくらい、辛い状況に追い込まれるケースはあるもの。
それでも、じっとしているわけにはいかず、動き続けなければならない時にはどうしたら良いのでしょう?
そんな時には、
“膝を抱え込んでみましょう”
座った状態でも、仰向けでも、どちらでも良いのでしっかりと膝を抱え込んでみて下さい。
胸の方へ膝をぐっと強く引き付けてみましょう。
同時に首もうなだれるようにしてみて下さい。
膝を抱え込み、首をうなだれて、つらい気持ちを隠すことなく全身で表現してみましょう。

 

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すると、何が起きるのか?
まずは胸の緊張が緩み、気持ちのつっかえ棒が外れて悲しみが溢れ出します。
悲しみが流れ切ってしまうと、下腹の辺りに温かみを感じるのがわかるでしょう。
この温かみは、骨盤の底深くにある骨盤底筋群という筋肉の活動が高まっている状態。
骨盤底筋群の活動は人のエネルギーの源とされています。
人の心と体は密接に繋がっています。
膝を抱え込み首をうなだれることで、つらい気持ちが溢れて来ますが、それは同時に人が本来持っているエネルギーが湧き出てくる姿勢。
子どもの頃につらいことがあると、膝を抱え込み泣きじゃくった経験は誰しもあるはず。
大人になると、このような行動を取らなくなりますが、実はこれはつらい状態から素早く脱出するための本能的な行動なのです。
自分自身の中からつらい気持ちを洗い流し、新たなエネルギーが湧き出せば、周囲の人たちに何を言われようと、どう思われていようと関係なくなります。
また、いつもと同じように行動出来るようになるでしょう。
つらくて動けなくなってしまった時には!!
無理に辛い気持ちを抑え込むのではなく、思いっきり出し尽くす姿勢を取る方が効果的。

 

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出し尽くされた後には、新たなエネルギーが自然と充満しているでしょう。
つらい時はつらさに身を委ねること。
一息つけば、あとは回復に向かうだけ。
それが本来、人が持っている自然の力です。

 

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5.直感が冴えなくなった時の対処法
疲れてくると、直感が冴えなくなることがあります。
普段なら、何かおかしい、しっくり来ないと感じて間違いを犯さないようなことでも、なぜかわからなくなってしまう時があります。
後で振り返ってみれば、あの時なぜ、あのような選択をしてしまったのだろと、不思議に感じるはあるのでは?
何となく今日は直感が冴えないと感じた時には、
“しっかりと首を傾げてみて下さい”
首を傾げるというと、疑問に感じるといった意味で使われる言葉ですよね。
心と体の繋がりから考えると首を傾げるとは、人が疑問を感じた時に、直感の冴えを取り戻そうとしている仕草ということが出来ます。
日々ストレスにさらされたり、膨大な情報を処理していると、どうしても首の筋肉が緊張してしまいます。
緊張は全身に広がり、交感神経の過緊張状態を引き起こします。
それは視野が狭くなって、様々な角度から物事を考えることができなくなっている状態。
直感とは、過去の経験や今までに得た知識を、目の前の出来事や情報などと無意識のうちに照らし合わせることで磨かれ冴えてくるもの。
しかし、緊張状態が続くと今までに得た知識や経験も、自分の頭の中に閉じ込められてしまい、目の前の出来事と照らし合わせることが出来ません。

 

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なので、まずは緊張を緩めることが大切。
首を傾げる動作は、自然と片方の首の筋肉をストレッチすることになり、緊張を緩めてくれます。
右に首を傾げれば左側の首の筋肉が伸ばされ、左に傾げれば右の首が伸ばされます。
方法はあまり難しく考えることなく、左右交互にやりやすいように首を傾げれば良いだけ。
身体が自然と教えてくれるでしょう。
時々、首を傾げて緊張を緩めて下さい。
静かにボーッと過ごしていると、突然何かが降りて来たように感じられるかも知れません。
直感が冴えなくなったと感じた時に、参考にしてみて下さい。

 

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6.気を鎮めて落ち着きたい時には
ストレスが多くてイライラしたり、興奮して落ち着かない。
そんな時には、
“両手のひらを胸の前で合わせてみましょう”
手のひらで呼吸をするようにイメージします。
すると呼吸に合わせて両手のひらの間が、自然に広がったり縮んだりするのが感じられるでしょう。
感覚的には、手のひらが膨らんだり縮んだりすると言ったほうが、わかりやすいかも知れません。
その感覚を全身に広げていきましょう。
全身が一つの袋のように、広がったり縮んだりするのが感じられると思います。
あまり一生懸命にならないで、何となくといった自然な感じでイメージして下さい。
いつの間にか、興奮した気持ちも鎮まっていませんか?
手のひらは、脳からの指令を元に動く精巧な端末です。
体の中では手のひらは決して大きな部位ではないかも知れません。
しかし脳の中では、手のひらを支配する領域は、とても大きな割合を占めているのです。
人の脳と体との信号のやりとりは一方通行ではありません。

 

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体もまた、脳に信号を伝えているのです。
イライラしたり気持ちが興奮しているときは、脳や自律神経の働きが乱れた状態。
脳に膨大な情報を伝える手のひらを合わせることで、脳へ入る情報が安定します。
また、手のひらを合わせると、呼吸と一緒に体が膨らんだり縮んだりしているのが、イメージしやすくなるでしょう。
呼吸が落ち着いてくることで、自律神経の働きのバランスも保たれ、気持ちも鎮まって落ち着いてきます。
手のひらを合わせれば、二つの手が響き合い、イライラや興奮が溶けていきます。
自然と全身の力も抜け、大きな流れに身を任せるような脱力状態になります。
すると、周囲の環境との間に何かが通じ始め、安心感が得られるでしょう。
両手のひらと心の深いつながりを感じてみてください。

 

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7.プラス思考に疲れたら
高度情報化社会の現代では、いつも情報にすぐに反応するスピードが求められます。
常に動き出せるようなマインドを保つことが重要。
その為に、プラス思考やポジティブな言葉を使うことの大切さは、誰しも教わったことはあるでしょう。
しかし、人は誰でも疲れるもの。
いつもプラス思考だと、気持ちだけが前向きになっても、体は疲れたままといった状態に陥ってしまうことがあります。
そんな時の人の体は、上半身だけが前傾姿勢になり、骨盤から下は後ろ向き、といった不自然な身体になってしまいます。
オドオドしていて、浮足立って、いつも不安な感じを醸し出している人、周囲に居ませんか?
プラス思考も度が過ぎると色々問題が発生し、そんな状態になってしまうのです。
不安や落ち着きの無さを鎮めたい時、前向きな気持ちに疲れた時は、
ひとまず慌てずに一息入れましょう。
それから、両足でしっかり大地を踏みしめるようにして立ちます。
背中に見えない空気の壁があるとイメージして下さい。
イメージ出来たら、その壁に寄りかかってみましょう。

 

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本当に壁があるわけではありませんが、見えない空気の壁をイメージして寄りかかることで、心と体のバランスが整って来ます。
前のめりになっていた上半身は、背筋が伸ばされ本来の位置に。
前に進むことを体が拒否するかのように、後ろに倒れていた骨盤は自然と前傾姿勢を取り戻します。
ニュートラルな状態を少し続けているだけで、度が過ぎるプラス思考の疲れから解放され、本来の自分が進むべき方向性が見えて来るでしょう。
いつも前向き過ぎて、肩に力が入り緊張していては、胸が縮んで息が詰まってしまいます。
時には、心と体をニュートラルな状態に戻してみては。
プラス思考に疲れ過ぎる前に、時々見えない空気の壁にもたれて体を休め、本来の自分を取り戻すことも大切です。

 

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8.執着から解放されたい時には
悩みから少しでも逃れたい時。
執着を手放したいのに、どうしても離れられない時。
必死で考えて、頭がいつも疲れっ放しになってしまったら。
まずは、仰向けに寝転がって、背中がしっかりと床についているのを確認しましょう。
床の感触をしっかりと確かめて下さい。
しっかりと床の感触を確かめたら、今度は背中を少しずつ動かしてみて下さい。
もぞもぞと、ゆっくりと背中を上下左右に動かしながら床を感じてみましょう。
この時、背中から息を吸ったり吐いたりするようにイメージしながら行ってみて下さい。
執着が手放せない時、人は何かに必死にしがみつこうとしているのと、同じような緊張をしています。
イメージとしては、自分では何かロープにつながれに引っ張られるような感覚。
しかし、それは引っ張られているのではなく、自分がロープを握りしめて手放せなくなっている状態。
手を放せば楽になるにもかかわらず、しがみついている時にはそれに気が付きません。

 

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仰向けに寝て、床の感触をしっかり確かめ背中を動かしているうちに、何かにしがみつこうとしている緊張が和らいできます。
緊張が緩むと、不思議と執着への手が緩むもの。
全身の力が抜けた時に、ふっと執着から解放されて、気が晴れて来るでしょう。